いとう眼科クリニックでは日帰りでの白内障手術ができるように設備を整えております。
毎週月曜日に手術を行います。白内障についての説明はこちらをご覧ください。
当院では患者様のご家族のご希望があれば、手術中の映像を生中継にてご覧いただくことが可能です。ご希望の方は事前にお申し出下さい。
- (1)角膜(くろめ)の周辺部に2.8-3mmの切開創を作製します。
- (2)水晶体は全体が薄い透明な膜(水晶体嚢)で包まれていますので、この膜の表面に直径約5-6mmの穴をあけます。
- (3)濁った水晶体の中身を、超音波乳化吸引装置を使って取り除きます。
- (4)残った透明な膜でできた袋(水晶体嚢)の中に人工のレンズ(眼内レンズ)を挿入し、固定します。
手術前にはいろいろな準備や処置がありますが、手術にかかる正味の時間は15‐20分程度です。ただし、所要時間は白内障の状態により前後する場合がありますので、詳しくは診察時にご相談下さい。
当院では全例、局所麻酔で行います。具体的には「テノン下麻酔」と言って、「しろめ」の表面から麻酔薬を注入する方法が最も多い方法です。麻酔の前に痛み止めの目薬をしますので、わずかに感じる程度で、ほとんど痛くありません。ご安心下さい。
日帰り手術では通院できることが必要です。手術当日はもちろん、手術後の通院においても、ご自宅と当院を往復するのに問題がないことが条件となります。 体に重大な病気があり、入院管理を必要とする場合は、入院設備のある病院を紹介させていただきます。
また、眼の状態によっても、当院での日帰り手術が困難と判断される場合があります。その場合も最適な病医院を紹介させていただきます。
まず、外来診察で当院での日帰り白内障手術が可能かどうかを判断します。その際には、瞳孔を拡げて詳しい検査(眼底検査)もしますので、検査後は4-5時間まぶしく見えたり、ボーっとして見にくくなります。手術可能と判断された場合は、具体的な手術の日程を相談の上決定します。両眼の場合は通常、片眼ずつ1週間あけて手術します。
手術日程が決まりましたら、手術に必要な検査をしていきます。手術で眼の中に挿入する眼内レンズの種類・度数などを決定するのに必要な検査や、体に手術の支障となる病気がないかどうか血液検査などをします。また、現在治療中の病気がある方は主治医の先生と連絡を取らせていただき、日帰りでの手術に支障がないかどうかを確認します。普段、お薬を飲まれている方は、事前に必ずお知らせ下さい。
手術日が近くなりましたら、手術についての詳しい説明を聞いていただきます(インフォームド・コンセント)。その時に、わからないことや不安なことがありましたら、遠慮なくお申し出下さい。
手術当日は、必ず指定された時間にお越し下さい。特別な準備は必要ありません。また前日までは普段通りに生活して下さい。手術前には点眼処置を行います。手術室に入る前には着替えをしていただき、点滴をします。直前には眼の入念な消毒をしてから手術が始まります。手術中はほとんど痛みはありませんので、安心してリラックスして下さい。手術中に咳が出そうになったり、体を動かしたい時は、遠慮なく声をかけて下さい。
手術後は、点滴をしながら30分程度休んでいただいてから帰宅していただきます。帰宅しても、手術当日はなるべく安静にして、眼帯ははずさないようにして下さい。歯磨きや髭剃りなどはできますが、お風呂に入ったり、顔を洗うことはできません。飲酒も止めてください。
翌日は診察があります。術後経過に問題なければ、眼帯をはずして両眼で見ることができるようになります。翌日からはお風呂に入ることができますが、洗髪・洗顔など、眼に水が入ることは2週間できません。飲酒は術後経過によって許可が出ます(個人差があります)。翌日から日常生活はほぼ普段通りにできますが、お仕事など内容によっては制限されることもありますので、手術前にご相談下さい。
手術後は、翌日・2日後・4日後・1週間後・2週間後・1ヶ月後という具合に通院していただきます。約半年間は定期的な診察が必要です。手術後の回復には個人差がありますので、上記以外にも通院が必要な場合があります。また、手術後には目薬や飲み薬が出ますので、決められた通りにして下さい。
手術前に比べて、濁った水晶体がきれいな眼内レンズに入れ替わりますので、眼の中に光がよく入るようになります。
その分、手術後は鮮明に見えるようになりますが、その光を感じとる網膜や、その信号を脳に伝える視神経、また脳自体に何らかの異常があれば、視力が回復しないことがあります。手術後の見え方には個人差がありますので、手術前にご相談下さい。
また手術後は、ある程度の距離にピントが合うようになりますが、現在の保険適応の眼内レンズにはピントを前後させる力(調節力)がありません。術後には見たい物の距離に合わせた眼鏡が必要になります。